友人とオフの日、ラーメン屋の至福と夕焼けと共に迫った恐怖のズンドコ・前編
今日は久し振りにオフの日だった。
日頃の制作や開発のデジタルな世界や、生々しい仕事の風景とはかけ離れ、気兼ねなく話せる友人と共に久し振りに飯を食いに。
ちょっと前までハマっていた地元のラーメン屋の開拓を一時的に再開し、今日はラーメン食いに行こうぜ!ということで、彦根のベルロードへ。
ただ、ここまで来て元々行こうとしていたラーメン屋が臨時休業となっており、友人共、俺は少ししょんぼり。
まぁ、「チキン野郎」さんだとかはおおよそ食べてしまっているので、どうせならちょっと道を外れてみようと言うことになった。
そこで候補に出てきたのが、それなりに名前は知ってるけど今まで行かなかったお店「六本木家」さん。
彦根市銀座町がちょっと行ったところにあるので、地域的にほぼ隣接しているこの国の首都圏にある「六本木」がネーミングの由来だろうか?
まぁ丁度、今日は(胸焼け覚悟でも)こってりとしたスープのラーメンを行きたかったので、そちらへターゲットを変更。
ベルロードからは北東方向へ「後三条町西」の交差点を右→「橋向町」の交差点を右と丁度「コ」の字に進んだ先にあるラーメン屋である。
途中、なんだかマルチプルな料理屋と、件のラーメン屋に隣接している定食屋も気になったが、今回の目的は飽くまでラーメン屋。
元々好き嫌いがないおかげか、アレルギー的なシロモノを除いてジャンル問わずに店屋物は大大大好きなんだけど、俺の腹は今日は脂に飢えていた。ごめんなさい。
で、到着したのが、大体12時半過ぎくらい。
駐車場が思いの外小さく隣接する定食屋の駐車場へ入りそうになったんだが、友人に指摘され、きちんと「六本木家」さんの駐車場へ。
先客の方が大型のファミリーカーで来ており、そこのスペースを譲ってくれたので小さな駐車場ながらも俺の汚れたスイフトの置くスペースは難なく確保できた。(このファミリーカーには感謝感激雨あられ!)
で、やっぱりこの辺りではそれなりに名前が知れているためか、席はほぼ満席。
俺と友人二人はまだ入れそうになかったので、15分ほど待機した。
15分ほど待って、3名ほどの所帯のお客さんが出てきたので、テーブル席へ店員さんが誘導してくれた。
店内写真は他のお客さんもいるし、雑作なので取らなかったものの、小さいながらも武家屋敷的な黒めの色と白との木造の配色。
京都の「無鉄砲」さんだとか「美味いけど如何にもラーメン屋!」的な店の印象は余り受けなかった。
席に通されて間をおいてお冷が運ばれ、その際に友人と俺共々ラーメンを注文。
友人は、メニューの頭から特濃のこってりを頼み、俺はベーシックな感じのこってりなのを注文した。
友人はラーメンを頼む前にチャーシューの盛り合わせを追加で頼んだ。俺は追い飯をしたかったので、ライス中を追加。
隣接した3名のお客さんの焦がしチーズのトマトラーメンを頬張る姿とその香ばしい香りによだれを垂らしながら、まだかな~まだかな~と自分たちの注文した品が来るのを待った。
仮面ライダーカブトの天道総司は「料理は食べているときは楽しいがそれが来るのを待つのはもっと楽しい」とか言っていたが、常に飢えた獣のアマゾンズを前にしてそれと同じこといえんのか?と密かに思って待っていた。
俺と友人はまさに孤独のグルメで言うところの「腹が減って死にそうだ」状態である。
満を持して来たのは、友人が頼んだチャーシュー盛り合わせ。
友人の目が「肉」を前にして輝く。俺は「コレクッテイイカナ」と言いたい衝動を抑えた。
程なくして、友人が頼んだ特濃のこってりと、俺の頼んだベーシックな感じのこってりが到着、間髪入れずしてライス中も到着。
俺はインスタ映えだとかそういうのはクソだとかミソだと思っている派で「いただきますの食事の開始を除いて、料理は出てきたときが一番美味しい」と思っている。
押し付けがましくなると思われるかも知れないが、無粋な撮影などは一人飯のときとかはご法度を心情にしており、これはラーメン屋問わずどんなおしゃれなランチ屋だろうが、筋骨隆々なガチムチさんの行きつけだろうが同様である。
だが、友人がその前に頼んだチャーシュ盛り合わせと特濃こってりを撮影する姿を見て、なんとなく空気を感じてスマホで撮影。
すぐに感化される木綿チックなハートと、流されやすい性格というのも問題であるし、本来は載せるのもはばかられるところであるが、食って一番美味しい時を逃さないようになるべく手早く撮影。
うまそう。
い、いや!普段はちゃんと撮影せずにホクホクしたのを食ってるし!!
しょ、正直、自分の心情を曲げてまで撮影なんかしたくないし!!
撮影した後では、後の祭りである。
……味の話に移るが、最初に味わったときはさらりとしたとんこつ。
豚骨由来の臭みは無く、思いの外あっさりしている。
スープのブレンドは素人の俺の知るところはないが、恐らく椎茸の香りと思われる香りと旨味が、とろりとしたとんこつの共に重奏のような感じでじわりと後を引く。
ほんのりと、焦がしていないタイプのマー油の香りも感じられる。
うまい。(ゴローさん風に)
店として出す以上、よほどのことがない限り、クソ不味い飯を出す飯屋はあまりないと思っている俺だが、行事ごとで食べ慣れた椎茸の香りと味は俺にとってとっても好評価。
とんこつは元来、俺を含めた「ザ・労働してる人」の求めるそれだと思ってはいるが、上下問わず用いられる出汁のベーシックである椎茸の香りと旨味がそれを上回って覆す。(語弊のないように言っておくと、決してとんこつが死んだりはしていない。)
そして、とんこつ同じくなマー油っぽい香りがそれを中和し、総じて最終的にまとまった感じ。
点数は…
いや、点数を付けるのは撮影と同じく無粋。
前まで、行った飯屋ごとに自分なりの点数を付けてはいたが、それは飯屋の飯の作り手の人格を近からず遠からず奪うことにもつながる。
自分を含めて必死に動いている人たちを数多く知って、この歳(30代前半)になってようやくそこはかとなく理解できたのでそれまでの自分がどれだけ愚かだったかを食事とともに噛みしめる。
うまいという一言。
ただそれだけで十分である。
…で、食後直後の余韻を後味と共に楽しんだが、唐突に友人が「◯◯◯(俺の本名)、チャーシュー2~3枚食ってくれてもいい?」との一声。
特濃こってりは、チャーシューと一緒食うにはいささかきつかったらしい。(友人談)
幸い、俺は細身(というか貧相)な割に腹にはそこそこ入るタイプなので、ぺろりと友人が言っていた2~3枚を腹に収めた。
これがまた脂が適度に落ちてて、焼きの香ばしさが鼻に抜けてうまかった。
食レポチックになったがとりあえず前編はここまで。
後で付けている「夕焼けと共に迫った恐怖のズンドコ」。
これは次の記事であるこちらに続きます。