国道417号線の冠山峠を徳山ダム側から池田町側に抜けてきた
滋賀北部は豪雪地帯の福井や岐阜に近い関係か、多雪地帯のため夏場でもそれなりに涼しい。
もう記憶にすら薄いその昔、まだ学生時分に電車で夏場に大阪や京都に行ったときは電車から出た瞬間に「なにこれ、暑ッッ!?!?」となったもんだ。
だが、それも昔の話。今は滋賀も例外なく灼熱地獄。
こういう日は冷房の効いた部屋で冷たい炭酸水でも飲みながらグダグダといきたかったもんだけど、せっかく晴れてるんだし・・・ねぇ。
でも、外は暑い・・・。こんなときに思い浮かぶのは、
・・・そうだ!徳山ダムくらいいけば多少なりと涼しいやろ!
国道417号線がまだ未踏破だったし、池田町へバイクで抜けてみたろ!
思い立ったが吉日で吉時。
うだる暑さの中で汗を拭いながら、バイクのエンジンをかけた。
というわけで、徳山ダムを通り過ぎた先へ特撮ワープ!
・・・いや、普通にスタート地点。
303号線の道中は割愛。何度も走りすぎたせいで流石にパシャるのも食傷気味だ。
前回の白川郷行きのときもこの辺割愛したし。
しばらくこのような景色が続くダム湖の道を、夏の熱風に吹かれながらバイクの車輪を進める。
熱風はあるとはいえど、山を縦貫するのに幾度となくトンネルを挟むため、トンネル特有の冷気で体感的には丁度いいくらいになる。
さっきの画像を撮る際に、運悪くスズメバチの縄張りに入ってしまったのか、執拗な邪魔を食ったが、しばらく車輪を進めるとそんなこともどうでも良くなってきた。
ダム湖を抜け、山の色合いが強くなってくると、国道417号線の本番へと入る。
ここは色々工事中であり、重機を多数入れるためか開けている。
そのため、ここで行き止まり?と思うかもしれないが、俺がスマホを構える後ろ側50m先には道がある。
こういう道が。
これってこくd・・・いや、もはや突っ込んではならない。
毎度の如く酷い道だとか危険な道だとか、色々言ってるけどこういったところにも旨味はあるわけで・・・。
そうそう、例えばきれいな景色とか!
・・・ああ、やっぱり酷い道だ。
一応、標識はあるかられっきとした国道のはずなんやけどな。
といいつつも横を向けば、なんともマイナスイオンな光景が広がる。
この先もきっときれいな景色が・・・
一歩間違えば崖の下。
オフロードバイクやリッターバイクなら大粒の砂利などを踏みしめても多少は足を取られることもないだろうが、自分のCBR250Rではトコトコ行くのが精一杯。
つーか、振り向きつつこれを撮ったはいいが、視線を前に戻したら、再びイエローワスプの襲撃。キャスト・オフ!チェンジ、ワスプ!
・・・この時期の山はやっぱり怖い。さっきはどうでもいいとか言ったけど、たて続くと流石に不安になるな・・・。
ノロノロ進めると分岐点が見えてくる。
全面、通行止め。・・・え?どっちの道が?
凄まじく微妙な立て札の位置。
・・・一応、今回のツーリングの前に、実は前に一度途中まで来たことがあったので、右に進めばいいということはとりあえず本能的にわかっていた。
前に来たときは、4月末だったっけ?
まぁ、どっちの道を行っても雪崩で埋まっており、そのときはあえなく未踏破の結果になってしまったが・・・今回は果たして・・・。
おーおーおー。
通れるやん!
・・・と、歓喜の声を上げるも束の間、再びハチが襲撃してきた。
もう来なくていいよ・・・。次来たら・・・食うぞ?
俺のおうちの軒先に巣を作り上げていたあのハチのようになあ!!
いわゆる野食家ではないけど、正直、セミまでなら火を通せばまだギリ食えるので、虫を食うことに抵抗はないけど、それはまた別の話。
まぁ2度あることはなんとやらで、流石に3度めの襲撃には肝が冷えて、少しだけバイクの速度を早めた。
・・・せっかく絶景がたくさん広がっているのに台無しだ。まぁ、通りすがらにささっと眺めたりはしてたけど。
・・・そうこうしているうちに、いつの間にか国道のトップポイントに到着した。
なんぞこれ。なんか多難な道中に反して、予想外に人様がいらっしゃるぞ?
所狭しと並ぶバイク達。
ここって・・・ひょっとして結構有名なスポットだったりするの?
石碑を見る限り、ここの峠の名前は「冠山峠」というそうだ。
そういえば、鳥越峠あたりや石榑峠あたりにもこんな感じの石碑はあったっけ・・・?(うろ覚え)
こういったところでは石碑とともに、ほぼ確定的に存在する案内板を見てみる。
一応、用を来した人用にトイレもある模様。
山道の先を多少は行けるようになっているのだろうか「遊歩道」の文字も見受けられた。
石碑の脇のこれもそうなのだろうか?
・・・流石にツーリングついでの軽装で散策、なんてことしたら山のプロさんやその他サバイバーさんのほうぼうからきつく叱られるだろうし、またもハチの襲撃にあうかもしれない。
何より、トップポイントをざらっと見ただけで個人的には満足だったり。
30分ほどその場を見て回り、池田町の方に抜けにかかる。
こころなしか、岐阜側から峠の記念碑のポイントへ到達するよりも道がきれいな気がする。
勾配はやっぱり少し急だけどね。
山々の緑が夏の空に照らされ、みずみずしく映る。
でも、暑さで俺の体はカラカラ。
・・・この画像を撮ったあとに気づいた。
池田町へ抜けたあとどうしよう?
目的地がそもそも無いので、今回は完全にノープラン。
・・・ふと、某女子学生がバイクに乗って楽しむ漫画のセリフを思い出す。
「いーっぱい!走りに行ったんだよ!^^」
なるほど。そうきたか。
では、俺もそれに甘んじることにしよう!
初めて走る道でおぼつかない足取り(というか、車輪取り?)で曲がりくねった林道を進め、ついに麓付近まで降りてきた。
まだこの時点では人の生活感は垣間見れない。
そのまま、しばらくずっと走らせると徐々に人の気配が戻ってくる。
・・・なにやら建物が見えてきた。
民芸品屋。いい感じの古家。
実は遠目に道の駅かと間違えて止まったんだけなんやけど・・・(´・ω・`)
田んぼや家屋が見えてくると人の生活感が心なしか戻ってくるように感じ、山という隔絶された環境のアウェイ感が少し薄まる。
・・・この場所について、サワリさえ何も俺は知らないけど。
お尻が痛くなったので休憩。
ここで、ようやく帰還ルートを考える。
どうやら、国道417号線はそのまま県道などを少し経由して、鯖江の国道8号線あたりに出るらしい。
ならば、国道8号線に交差する365号線も、鯖江を敦賀側に南に行って武生と越前市あたりで交差するはずだ・・・!
今だ!特撮ワープ!
海を通るのもいいんだけど、気分的には山から始まり山に終わりたかったんだよね。
365号線に入るまで方向音痴スキルが真価を発揮して迷ったせいで、その道中の写真を撮ってないなんてことは・・・ごめん、おおありなんだよなぁ。
つくづくツメが甘い(´・ω・`)
滋賀帰還後は、時間的に余裕があったので、余呉湖で少しのんびりと。
世間一般では盆休みなのに、人の数はまばら・・・というかほとんどナシ。
まぁ、こっちのほうが落ち着くので幸いといえば幸い。
そして、この時点になって気づいたのだが・・・CBR250Rの真っ赤なカウルがいやに白かった。
・・・ああ、徳山ダムのトンネルで、塩カルか石灰かなんかの水しぶきを浴びたせいか。
思えば、冠山峠と抜けてきた他のライダーさんたちのバイクも白くなっていた気がする。
そういえば、ツーリングのとき、時折人のバイクをチラ見したりガン見したりするけど、みんなすごく綺麗なバイクに乗ってるよね。
俺は2回ツーリングしたら後日どっかのタイミングで必ず洗ってるんだけど、他の人はどうなんだろうか。
世の中にはバイクを買ったはいいけど、乗らずにインテリア的にガレージでひたすら磨いて、バッテリー上がり防止のためにエンジンを付けるだけというローテーションの種族も少なからずいるそうだが、バイクに乗ってあげる人は一体どれくらいの頻度で愛車を洗っているのだろう?
ともあれ、日も高いし帰ったらちゃんと洗ってやらんとなー!
※帰宅後、速攻で念入りに洗いました。