国道157号線の温見峠へバイクでツーリングしたら予想以上の酷道だった

実に突然だが、まずはこの写真を見ていただきたい。

 

 

場所はマニアにはたまらないであろう、言わずと知れた国道157号線。またの名を温見峠

 

これを撮影したのはかれこれ3年前の2018年5月末。

記憶を遡ること、福井から岐阜を抜けようとしていたときだったように思う。

 

いやさ、通行止めの看板の脇をすり抜けて行ってみたら、道が半分崩れてたとか、土砂崩れで道が埋まっていたとかはよくあることだったし、大して気にも留めずに自己責任で進むことはよくあることだったのよ。

 

けど、そもそも橋の崩落から道が寸断されて進むに進めず呆然と立ち尽くしたというのは、このときが初めての経験だった。

 

さて、そもそも再びこの地へ赴こうと決めたのは、世間一般が4連休へと差し掛かる直前。

 

最近は休日だろうと気の向くままになんかかんかの仕事をしているため、いまや休みという概念も薄れてきているが、今年は梅雨も早めに明けてありがたい好天続き。

 

好天といえば青空。青空といえば燦々と照りつける太陽。燦々と照りつける太陽といえばクソ暑い夏。

 

クソ暑い夏といえば無論、バイクでのツーリング

つまりは、天だか冥土だかの使いが国道157号線へイザナイをかけてきたのだ。

 

どうせ、COVID(新型コロナ)状況下だろうと外に出る人は出るので、じゃあ俺もってことで思い立ったら翌日は吉日で動いてみることにした。

 

 

このブログではおなじみ国道303号線。今回は福井側から岐阜ではなく、岐阜側から福井を目指してみることにした。

なんでかって、行ったは良いけど3年前みたく道中寸止め食らったら、福井側だと引き返すのが大変なのよ。

国道8号線走って海通るまでは良いんだけど、バイパス入って暑い中ひいこら言いながら駆け抜けて、池田とか大野通って勝野らへんを目指すルートだと湖国住みとしてはトラブル時のリカバリがしづらい。特に俺みたいなおっさんには。

 

これは自分の経験上だが、福井と岐阜は夏の天気は非常に変わりやすいことは身に染みてわかっている。(白川郷目指そうとして悪天候に見舞われたこともあったし。)

 

 

で、303号線をひたすらずっと走らせて、脇道それての休憩地点の風景。

やっぱり、こんな状況下でもそこそこアウトドア客いるやん!

 

 

休憩後、またしばらく走らせてそのまま件の国道157号線へ乗り継ぎ。

手前に見えているのはただの農道。右側にちょこっと見えている道がその道である。

 

さて、ここからは自分にとっては未知の道のりだ。

 

どうやらこの辺はきちんと国道として成立しており、この風景からは本当に酷道になるのか?と疑問の念すら覚えた。

 

 

・・・・ハハッ。

 

前言撤回。もう少し進むと俺のセンサーがビンビン反応した。

 

ってか、岐阜・福井間の連絡路となるとそれなりに車も通りそうなもんだけど、普通に道の脇には民家がある。

酷道あるあるで例によって道に面した建物には、隔てる壁やガードレールはなにもない。

 

 

生活感がものすごく漂う。本当にここは国道なのか・・・?

 

 

暫く進むと渓流が流れており、どことなくマイナスイオンの香りが立ち込めてきた。

 

 

画像が荒くて申し訳ないが、奥に見えるのは大型車通行不可の看板。

険道とか酷道ではこれまたよく見る風景である。

 

そして、満を持してそのときは訪れる。

 

 

いやぁ・・・心が躍るなぁ!!!(某バグスター風)

 

右側?もちろんです^^

 

 

ところにより、斜面が舗装されているところも存在する。

 

 

写真だと分かりづらいが・・・

 

これが結構な傾斜となっており、ガードレールなんかも当然ない。

 

しかも、自分はこの辺りで道のど真ん中に落ちていたでっかい石に足を取られました。

(このとき結構驚いたけど転倒は免れました。というか、転倒することよりもバイクへのダメージの有無が先に頭がよぎったあたり、割と冷静だった気がする。)

 

落ちたらもれなく幽世からお迎えが到着します。

現実世界にアイルーだとかネコタクなんてものはありません。

 

翔蟲なし翔蟲アクション(現実)とか怖すぎてできんわ!!!

 

 

こんなところでもきちんと電柱があり文明の匂いを時折感じる。灯りはないけど。

 

ガードレール代わりなのか反射板に申し訳程度の細いロープが巻いてあるが、特に理由がない限りは間違っても夜にこの道を抜けることはしないほうが良いと思う。危ないので。

 

 

向こうにも細道が見えるが、ここを通ってきたのか、それともこれから通るのかイマイチわからんかった。

バイクでの経路を思案するようになってからは多少マシになってはいるものの、もともとが超が付くほどの方向音痴なもんで。

 

 

 

対向車とすれ違いができる区間がないわけでもない。

こういうところだけはピンポイントにガードレールがあったりする。

林道とかはこういうポイントは案外あったりする。ここは国道だけど。

 

 

鉄砲水防止用かな?大きさ的にダムとかではまず間違いなくないだろう。

 

そして、先に進んでみると・・・

 

 

 

え???川????

 

国道って、道に直接水が流れているもんだっけ???

 

少なくとも俺の知ってる常識の中にはそんな道は存在しないはずだが・・・。

 

 

 

 

どうやら、国道157号線では道に川が流れているなんてことはデフォルトでごくごくありふれた光景のようで、非常にベーシックなことであるらしい。

 

ちなみに同じように川が流れてる場所はもう一、二箇所箇所くらいありました^q^

 

・・・一応、事前情報として川を跨いだとかはなんとな~く人から聞いた覚えもあったような、なかったような。

精々、坂道の路面に水が伝っている程度のものが誇張されたと想像してた。

 

そして、バイクで川を渡って道を更に進むこと十数分・・・

 

 

 

来ました!

ようやく峠の境へと到達!

 

 

撮影したという事実のランドマークって大事なことよね。

峠のどこに行くにしても、碑があるところでは毎回必ずパシャってる。

 

まぁ、峠の境はとりあえずいいとして、兼ねてからの問題はここからなんやけど。

 

ここまで来ておいて、もう引き返すといった選択肢はありえない。

最悪、あかんかったら引き返す気でいたけど、意外とここまでの道が長かったため、実のところでもう後には引けない状態よ。

ってなわけで、流石に今回も通行止めで引き返す・・・なんてことは絶対にないようにしたい。

 

前日、きちんと道路の状態は調べておいた。

今や長ったらしいプログラムのソースコードさえもネットの情報ですぐに手に入る時代。

道の情報に遅延がなければ今回は行けるはず・・・いやいける!

 

・・・3年前の意気込みと消沈の記憶がよぎり、少しばかり不安になってきた。

 

いや、おそらく大丈夫だ!多分、大丈夫!

 

 

おおおっっっ!!!???

 

 

ちゃんと橋かかってるやん!!!!

 

ででん!

 

 

たまらず反対側へ駆け出してパシャっと。

 

 

橋の名前は「登り谷橋(のぼりだにばし)」というらしい。

当時、ここの橋が崩落していて泣く泣く道を引き返した自分。

 

今回のツーリングで、この真新しい橋を目にしたときの得も言われぬ感動が伝わるだろうか。

 

だってさ・・・このひでぇ状態が、

 

BEFORE

 

AFTER

 

こうだもんなぁ!!!

 

3年越しの県境渡り。

実に3年もの時を経て、ようやく県を跨ぐことができた。

 

 

そうそう。あのときもこんな道あったよなぁ、と思い返す。

当時の進行方向は逆だったけど。

 

 

路肩にバイクを止めて、過去に通ろうとした道、今は既に通ってしまった道を写す。

あのときは、ワクワクしながら登っていたもんな。

 

 

・・・あーね、ここね。

当時は確か崩落の事実を知った後、茫然自失してトコトコ戻っていた記憶が未だにあるわ。

 

だが、既にそれももう過去の笑い話の思い出よ。

 

 

ってなわけで国道もとい酷道157号線、無事走破!!!

 

いやぁ!実に達成感のある濃ゆい道だったわ!!

 

完走した感想として、峠自体は福井側よりも岐阜側のほうが相当長いということが大きく残った印象だった。

単純に峠の開始から県境までの区間は、岐阜側がほぼ7割位を締めているんじゃないかな?

 

道の起伏も福井側よりも岐阜側のほうが険しく、一部区間の舗装の粗さを除けば、福井側のほうがまだ入りやすいは入りやすい。

落石の度合いも岐阜側の多いように感じ、例の川があるところとかは間違いなく雨の翌日とかはやばいことになっていることを容易に想像できる。

 

総括して・・・3年前以前から色々噂には聞いていた道ではあったが、やはり予想以上の酷道だった。

 

さて、真の酷道マニアから見ればこの程度で予想以上と言った自分は、十分なニワカに映ることであろう。

まぁ、橋崩落の通行止めで意気消沈したりとか、川が国道を横切っている状態だけで「すげぇ!!!」とテンションが上がったりとかしてるうちはまだまだって話である。

 

というか、トレッキングしている人たちやオフロードバイクでガチで走っている人たちにとっては、こういったことはきっと茶飯事なわけで、それこそ鼻で「フッ」と笑われてしまうだろう。

 

だが、3年越しに国道157号線・温見峠を走破できた感情は、たとえそれが自己満足だとしても後引く充足があり昂ぶったまま。

 

・・・それだけで胸がいっぱい(´・ω・`)

 

最後に締めとして、この記事が目に掛かることがあって、触発されて行こうとされている方々に。

 

この手の国道はめちゃくちゃ危険であるため、ゼッタイにきちんとした装備で行きましょう。

 

軽装で行っていた俺がまず言えることではないけど、山合いの国道はとんでもなく危険です。

 

万一に備え、必ず装備は整えてから行きましょう。

 

そして、何かあってもそれは完全な自己責任です。

少なくとも自分は責任は取れませんし、取りません!

 

以上!

 

 

 

3年前はもう少しキャンパーが多かった・・・気がする。

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