友人と共に明日香村へ、バイクで旅した2019年の盆
趣味を同じくする友人との予定が噛み合ったため、どうせなら日帰りできる範囲でそれなりの距離走ろうぜ!ってことで、快晴の日を狙ってバイクを出向させた。
この友人とはツーリングを何度も計画しては諸事情で頓挫したり、天候が噛み合わなかったりしたため気づけば2019年の盆の終わりどき。
友人にとっては本当に久しぶりのツーリングのため、どうせならお互いそこそこ走りたいと思い、滋賀の北から下道を飛ばして奈良県の明日香村に向かうことにした。
計画としては、滋賀彦根市から国道307号線→京都城陽市より国道24号線に合流してそのまま抜けていく、という滋賀の北から奈良方面へ走らせるのには至ってオーソドックスなコース。
帰りには伊賀にでも経由してまた国道307号線へ戻るといったルートを考えた。
というわけで、まずは行きの国道307号線と国道24号線との交差地点の風景より。
車多い。しかもメチャクチャ暑い。
実はこの時点ですでにお昼を回ってる。
いや、本来ならこの中継地点にはもう少し早く着くつもりだったんだが・・・。見て分かる通り、盆・・・しかも終わり際だからか国道はそこそこ混んでいたもんで。
この時点で俺と友人の腹はぐる減り。
とりあえず、明日香村に向かうためには国道24号線をひたすらまっすぐ走ってまずは天理市に入る必要がある。
天理市到着後は県道169号線に合流するといった寸法。
ところで天理市と言えば、あれが出てくるよね。
しゅうk・・・違えぇ!ラーメン店のメッカだよ!!
天理市の田原本町付近で友人と俺の腹はすでに限界に達していた。
ツーリング・・・といえばラーメン・・・腹が、減った・・・。(例の3点ショット)
ラーメン屋を探ろうと適当な場所にバイクを止めたところ、偶然かその隣がすぐラーメン屋。
個人店の模様だったが、とりあえず保留。
天理市においてはラーメンのセレクトは引く手あまたである。
目に映るものに即決をすることなく、せっかく今回は久しぶりのツインなので友人の希望を優先することにした。
つーわけでどこで食うかの相談をしたあと、最終的に彼はこの場所を選ぶ。
少し遅めの昼食、ザ・友人セレクション。その名は「暁製麺」。
店構えはとても綺麗。清潔感・まる。
駐車場に並ぶのは右から俺のCBR250Rと、友人のバイクであるGSX250R。
ツーショットを行うのはおそらくこのブログでは初だろうと思う。
何を隠そうこの友人のジスペケは、例のレッドバロン事件の後に、新車で購入したおニューのマシンだ。
購入店?もちろん、レッドバロンではなくきちんと信頼のできる個人店。
やっぱり、バイク買うなら個人店だよ個人店。
・・・話が逸れた。
とにかく、ぐるぐると鳴り続ける腹を抑えて即入店。
お店の中も外観に反することなくとても綺麗で清潔感があった。
メニューはこれまた個人店ラーメン屋らしくとてもシンプル。
俺は魚介出汁ラーメンを頼んだ。
昆布と煮干しベースのスープを謳う通り、特有の良い香りが漂う。
ってか、メンマではなくタケノコが入っているとは珍しい。
青いものも入っており、見た目の鮮やかさ・まる。
スープを一口すすれば、煮干しの香りが一番に鼻を抜け、昆布の旨味が後を引く。
あごだしチックな風味を感じたが、よくよく見るとメニューには数種の削り節と書いてあった。
何にしても、乾物魚介特有の臭みやえぐ味はまったくなく、非常に美味い。
暁「製麺」と謳う通り、自家製麺の細麺でしっかりとした歯ざわり。
ちなみに友人は鶏豚をセレクト。
今流行の泡立てたタイプのスープ。麺は魚介とは違って太麺。
こちらもとっても美味しそう。
ごちそうさまでした。
空腹後の満腹の至極で忘れていたが・・・食レポをするために奈良を走っていたわけじゃなかった。
しばし余韻を味わった後、友人と共にまたバイクを走らせた。
このラーメン屋から、明日香村までほぼ目と鼻の先。
途中、若干迷うも無事県道169号線に乗って明日香村へ入った。
・・・のだが。
ここは、どこだ。わたしはだれだ。
友人「あれ?これ俺らかなりホットなスポットに入っちまったんじゃね?」
かつて過去に俺が明日香村に来たのは小学生の時の家族旅行。
そのときの記憶にはこんな建物があったことなんて微塵にも記憶にない。
「奈良県立万葉文化館」というそうだ。
文化館入口ではせんとくんがお出迎え。
・・・見慣れたとは言ってもこのデザインはやっぱり奇抜に感じる。
夜に立っていたら少しだけホラーだよね。
文化館庭園。
綺麗に整備されており、新しい建物とは言え、とても情緒がある。
庭園を歩くと、遺跡の名残が見えた。
ここは、案内板によると金属の工房だったそうだ。
富本銭、つまり和同開珎とかの昔のお金が作られていたらしい。
早い話が今で言う造幣局である。
・・・ちなみにこの文化館周辺は、宝くじの基金で整備されているらしい。
みんなが夢を買ったお金は、こうしたところに還元されてるんだね。
はるか昔の造幣局が、今は現代の夢を買ったお金で支えられている。これもなにかの縁なのだろうか。
・・・いかん、先程は情緒とか言ったけど、それを考えると美しい庭園が妙に生々しく感じる。
この工房・遺跡跡を抜けると、飛鳥寺へ通じている。
少なくとも観光案内マップにはそう書いてあった。
え?
なんというか・・・
ふつうに生活歩道なんですけど・・・。
と思いきや立て札。
近道と書いてあるところから察するに、俺と友人が辿るのはどうも順道ではないらしい。
・・・それにしてもこのビニールハウスといい、ジモティーさん方の生活感抜群なんやけどw
立て札に従って進んだが、思いっきり民家が軒を連ねている。
ふと玄関先に目をやってみたが、普通に表札があったりとマジで個人宅っぽい。
大丈夫なのか・・・?
大丈夫でした。
寺の見た目は、小学生の時と変わらず(のような気がする)。手前の駐車スペースもほんのり見覚えがあるように感じた。
あのときはひたすら家族の車に揺られていたが、今は自分の足(バイクだけど)で来ているんだよな・・・。
門をくぐる。
おーおーおー。
お地蔵様がお出迎え。
看板書きを読むに真言宗系の寺とのこと。
本堂。
うちは真宗だし、真言宗のお作法はわからないけど、とりあえずお賽銭を投げ入れて鰐口鳴らしてお参り。
仏舎は他にも中くらいのものと小さいものが一つずつ。
入ってすぐのお地蔵様3体はこれらの仏様を示しているのだろうか。
裏口に通り抜ける。
この先、俺と友人の後ろには蘇我入鹿の首塚とされている場所がある。
首塚は、田んぼに囲まれた開けた場所にある。
直写をブログに載っけるのは流石に罰当たりだと思うので、遠景より。
風通しよく日当たりよく残されているのは、供養の気持ちからだろうか。
この素晴らしい旅を提供してくれたことに感謝を込めて、俺は首塚に手を合わせた。
・・・この時点で時刻は15時半すぎ。
時間も押してきており、遺跡をがっつり回ってしまうと帰りが翌日になってしまうので、最後に亀形石造物を見ていこうと友人と足を急がせた。
一度文化館に戻って、小道を抜ける。
文化館側からだと結構分かりづらいが、順路であろう道を進むと料金所の小屋が立っているのがすぐわかるだろう。
料金を払って、さらに小道を進んだ先に遺跡がある。
前々の日に来ていた台風10号による被害を防止するためかこの日は遺跡部分にシートが張ってあった。
見るものが少し減ったけれども、とりあえずはおk。
つーか、文化館周辺を回っているだけで2時間近くも過ぎてしまったんやけど・・・。(実際は文化館内も回っていたけどね。)
見るべきものって多すぎるとなかなか上手いこと回れないもんである。
日帰りだとピンポイントに終わるのが悲しいところ。
本来であれば遺跡を遠目にってのも考えたんだけど、明日香村って小さいようで相当広いんだな・・・。
まぁ飛鳥寺と首塚、亀形石造物を見られただけでも自分と友人にとっては収穫だったけど・・・。
なんていうか、修学旅行気分?
名残は惜しいがさらばだ明日香村(厳密には奈良県立万葉文化館)。
観光面は非常にピンポイントになったが、帰り路を行く友人はご満悦の模様だった。
ではツーリングの最後は予定通り、奈良から伊賀に入り、その道中を写真に収めて・・・
いやあ!絶景だね!!
申し訳ない。天理市から直で伊賀に通じる道・国道25号線をGoogle Mapで見つけたもんだから、予定外にそちらに入ったのはよかったのだが・・・。
このブログ恒例の酷いも酷いの酷道だった。
至るところで対向車線はなし。
狭い道でチャリンコとすれ違うこと数回、対向車に驚かされること数回。
そして、旧道特有のワインディングは凄まじいこと。
いやぁ、俺も道が楽しすぎてついつい撮るのを忘れていたYO!HAHAHA・・・
いつもどおりツーリング系の記事的にはグダグダの最後。
だが、奇しくも友人の表情はこの日の内、ここまでで見たことのないものだった。
明日香村への到達と観光の感動も、この帰り路の国道25線に対する友人の一言で、骨抜きに全て持っていかれたのを俺はこの先ずっと忘れないだろう。
友人「ヒャッハー!!今度からこっちの道(国道25号線)通ろうぜ!!!wwww」
彼のテンション的にはこれがその日の最高潮だったという、2019年の盆・明日香村のツーリングの思い出。